高齢になってからの皮膚のしわやシミ・原因は加齢じゃない！
スキンケア
年齢とともに気になってくるのが、肌のしわやシミ。
しわやシミは加齢によるもの、と思いこんでいる方が多いと思いますが、もっとも大きな原因は紫外線にあるようです。
そんなはずはないと思うかもしれませんが、二の腕の内側や太ももの内側の皮膚を見てください。しわやシミが一つも無く、きれいでなめらかな肌がそこにあるはず。
その一方で、手の甲や顔など、つねに日光の紫外線にさらされている部位は、30代、40代～しわやシミが目立ってきます。皮膚の内側には、隠れたシミの予備軍が・・・。
隠れシミは、メラニン色素が皮膚に蓄積してシミになる寸前の状態。若いときから、紫外線を浴び続けてきた方は要注意。メイクのノリが悪くなっているのは、ターンオーバーのサイクルが乱れてきているのかもしれません。
紫外線による「急性傷害」と「慢性傷害」
環境省のHPによれば、紫外線の皮膚への影響を、太陽にあたってすぐにみられる急性傷害と、長年にわたってあたり続けることであらわれる慢性傷害に分けて考えることができるようです。
急性傷害は、皮膚に炎症がおこって、真っ赤に日焼けしたサンバーンの状態になったもの。ひどいときは、水膨れになって皮がむけますが、ほかにも口のまわりのヘルペスが再発したり、薬の種類によっては、内服や外用によって、日光にあたった場所が赤くはれあがることもあるとのこと。
慢性傷害は、長年にわたり日光を浴び続けたことにより、皮膚のしわやシミ、ときには良性や悪性の腫瘍があらわれます。とくに高齢者の顔や手の甲にみられるしわやシミは、老化とおもわれがちですが、じつは紫外線による慢性傷害の結果。
40代、50代と年齢がすすむとともに、しわやシミは加齢によるものなので仕方ない、とスキンケアをあきらめてしまう方も少なくないようです。
しかし、環境省のHPでは、つぎのようにアドバイスをしています。
光老化は加齢による自然の老化とは異なり、適切な紫外線防御対策により防ぐことができるものです
しわやシミは、できるだけ早い時期から適切な紫外線対策をおこなうことで、二の腕や太ももの内側のようなすべすべした肌をたもつことができるかもしれないのです。
紫外線に関連してできる腫瘍について
紫外線によって皮膚にできる腫瘍（しゅよう）には、良性のもの（脂漏性角化症）と悪性のもの（皮膚がん）があります。
皮膚がんは、紫外線UV-Bのばく露と関連があり、ときには生命の危険にかかわることがあります。前がん症である日光角化症の段階で治療すれば、生命に関わることはないようですが、過度の日焼けは避けたほうがいいようです。
紫外線UV-Aは、皮膚の深部までとどき、コラーゲンに影響を与え、シワやたるみの原因になります。
紫外線から肌をまもるメラニン色素
皮膚には、外部刺激から内部組織をまもるバリア機能がそなわっています。なかでも紫外線から肌をまもっているのが、メラニン色素。
紫外線を浴びると、メラニンが表皮の基底層にあるメラノサイトから生成され、紫外線からのダメージをやわらげます。
メラニン色素が多いほど、皮膚の色は黒色に近くなっていきますが、メラニン色素が紫外線などの電磁波を吸収してくれることによって、DNAへのダメージを減らしてくれるのです。
日本人は白人よりも紫外線に強い？
皮膚の色からも想像できるように、日本人とくらべ白人は紫外線からダメージをうけやすい特徴があります。
日本人は、最初赤く日焼けしても数日経てば黒くなる人が多いですが、白人は、紫外線を浴びると赤くなり、あまり褐色にはなりません。
一般的に、日本人は、白人よりも紫外線に強いと考えられますが、肌が赤くなっても黒くなりにくい人がいます。このようなタイプの方は、しっかりした紫外線対策が必要です。
まとめ
気象庁のデータをみると、日本の紫外線は年々強くなっています。
本気の紫外線対策が、欧米並みに叫ばれるようになったのは、まだ最近のこと。アメリカやオーストラリアでは、子どものときから紫外線対策のプログラムを徹底していますが、日本ではこれから？
白人よりも紫外線からの影響をうけにくいという安心感があるのかもしれません。しかし、年齢とともに増えてくるしわやシミ、皮膚の弾力のおとろえなどの原因は、加齢よりも紫外線にあるようです。
環境省のHPでのアドバイスが、より重いものに感じられるかもしれません。
光老化は加齢による自然の老化とは異なり、適切な紫外線防御対策により防ぐことができるものです
若いときから本気の紫外線対策を心がけていれば、10年後、20年後には、友人がうらやましがるほどの肌の持ち主になっているかもしれません。
