ハワイでは、2021年から紫外線吸収剤の日焼け止めが禁止に！

ハワイでは、日本人観光客の数も増え、賑わいが戻ってきたようですが、本格的になるのはまだ少し先でしょうか。

ハワイの紫外線はとても強く、日本とくらべると２倍になるときもあるそうです。ハワイツアーでは、しっかりした紫外線対策が欠かせません。

そのハワイでは、2021年１月１日から、紫外線ケアに有効な成分が配合された”日焼け止め”の販売が禁止されています。

禁止された成分は、「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」で、
紫外線吸収剤として、これまで多くのＵＶクリームに使われてきました。

米メディアによれば、ＵＶクリームだけでなく、一般の化粧品にも配合され、3500種類にもおよぶそうですから、化粧品業界への影響も大きかったようです。

名前をご存知の方も多いと思いますが、有名な「コパトーン」もそのうちの一つ。年代によっては、この１択だったことも。

ハワイの人たちにとって、紫外線対策のためのサングラスやUVクリームは必須アイテムですが、なぜ禁止？

じつは、オキシベンゾンとオクチノキサート、この２つの成分は、環境ホルモンとして、水生生物への影響が大きいとのこと。

サンゴの成長を止めてしまい、白化現象の原因になるそうです。

海水浴客が塗ったＵＶクリームの成分が直接海水に混じるだけでなく、シャワーで洗い流したものが、排水溝を通して海へ流れ込みますから、かなりの量になるのは、間違いないでしょう。

２種類の紫外線吸収剤を配合したすべての商品が禁止となったわけではなく、医療機関が処方したものや、一般の化粧品については対象外。

また、観光客が持ち込むＵＶクリームなどについては規制できないとしています。しかし、事前に日本で購入したとしても、やはり気が引けますね。

正確には、サンゴに有害な紫外線吸収剤・オキシベンゾンまたはオクチノキサートを配合している日焼け止めについて、ハワイでの販売を禁止するということです。

いずれにしても、紫外線対策については日本人よりも敏感なはずのアメリカで、このような販売禁止法案が通過したということは、海の生態系への影響がかなり心配されているということです。

紫外線吸収剤であるオキシベンゾンとオクチノキサートは、環境ホルモンとして、人体への影響についてとりあげられたことがあります。

しかし、ラットや水生生物への影響のように、明確な関連性は証明されていないようです。

化粧品だけでなく、石鹸やシャンプー、ベビー石鹸など、アメリカでは3,500種類ものアイテムに配合されているようですから、とてもポピュラーな成分。人体への影響は、あまり心配しないでも良いようです。

とはいえ、人への安全性に問題ないと考えられている成分ですから、関連業界も驚きを隠せないようです。

紫外線吸収剤は、化学的な仕組みでエネルギーを吸収して、熱などのエネルギーに変換し、紫外線が皮膚の細胞に浸透するのを防ぐ働きをします。

紫外線には、UVA、UVB、UVCの３種類があり、UVCは地表まで届きません。

UVAは肌の奥深くへ浸透して”光老化”の原因に、UVBは肌の表面に炎症を起こし、肌を真っ黒に日焼け、あるいはヤケドのようなダメージを与えます、最悪、皮膚がんなどの原因にも。

光老化は、UVAが肌の奥深くまで浸透することによって、皮膚のシワ、シミ、たるみなどの原因になる現象です。

紫外線が皮膚にの細胞に浸透するのを防ぐはたらきがある紫外線吸収剤は、健康被害を防ぐ大きな砦になっていたわけです。

ハワイに限らず、紫外線対策なしに夏を過ごすことは、自殺行為に等しいですね。

しかし紫外線吸収剤のオキシベンゾンとオクチノキサートが、自然を破壊することを考えれば、これらの成分を含まない日焼け止めを探しておいたほうがいいでしょう。

なお、紫外線吸収剤の成分には、オキシベンゾンとオクチノキサート以外にもいろいろありますが、紫外線散乱剤という選択肢も。

紫外線散乱剤には、「酸化チタン」や「酸化亜鉛」などがあり、肌に優しいのが特徴。

紫外線散乱剤は、散乱剤（パウダー）が肌を覆うことで、紫外線を肌表面で反射または散乱させて紫外線の影響を防ぎます。

UVケアクリームは紫外線対策に必須ですが、【第三類医薬品】「ミルセリンホワイト」などのシミ対策医薬品と併用することで、体の内側から全身へのケアをすることができます。

いずれにしても、紫外線は、お肌のシミやシワ、黒ずみなどの原因になりますから、早めに紫外線対策をはじめたほうが良いことは間違いありません。