紫外線によるシミを作らないために・72時間以内にやるべきケア
紫外線を浴びすぎたと思ったら・・・72時間以内にやるべきケア
紫外線はシミの原因になりますが、紫外線を浴びてから、すぐにシミができるわけではありません。
72時間以内に適切なスキンケアをおこなえば、シミになるのを防ぐと言われます。
顔や手は、毎日のように紫外線を浴びていますから、油断すると将来シミを増やしてしまうことに。逆に、できるだけ早めにケアをおこなえば、シミをつくらないですむかもしれません。
メラニンが増え始めるのは紫外線を浴びて3日後(72時間)から!
シミの原因になるメラニンは、おもに紫外線を浴びることによって、皮膚の内部でつくられます。
紫外線を浴びて日焼けすると、まず初めに赤くなります。これは「サンバーン」と呼ばれ、紫外線UVBによって引き起こされた皮膚の炎症反応、つまり火傷(ヤケド)です。
サンバーンは、紫外線によってDNAが傷ついた細胞をカラダから取り除くための一種の防御反応で、いわばカラダの内部を守るための反応といえます。
このサンバーンは2~3日で治まりますが、その後メラニン色素の増加によって肌が黒くなる「サンタン」が起こりますが、これも日焼けによる炎症反応がキッカケです。
メラニン色素は、紫外線を非常によく吸収しますから、つぎの被ばくに備えるための防禦反応が、このサンタンというわけです。
メラニン色素はシミの原因になりますが、炎症反応が引き金になるので、メラニンが増え始めるのは、紫外線を浴びてから3~4日だと言われています。
つまり、紫外線を浴びてから、3日(72時間)以内に適切なスキンケアをおこなえば、メラニンを過剰に増やさずにすむことになります。
適切なスキンケアについてお話しする前に、紫外線によってシミができるメカニズムについて、もう少しくわしく知っておいたほうが理解しやすくなるかもしれません。
紫外線によってシミができるメカニズム
紫外線を浴びると、紫外線の刺激によって、表皮の一番下にある基底層にあるメラノサイトに信号が送られます。
シミの元になるメラニンという色素を作っているのが、このメラノサイトです。メラニンは、メラノサイト内のメラノソームという小胞(袋状のもの)に蓄えられていきます。
メラニンが蓄積されたメラノソームは、ケラチノサイトと呼ばれる角化細胞に引き渡されます。このケラチノサイト(角化細胞)は、有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層(かりゅうそう)と形を変えながら上へ押し上げられ、最後は角質(角質層)となって剥がれ落ちます。
表皮の基底層でつくられたケラチノサイトが、最後に角質となって剥がれ落ちるまでのサイクルが「ターンオーバー」で、一般的に28日間と言われます。
ターンオーバーのサイクルが正常なお肌なら、約1ヶ月でメラニンと一緒になった角質が剥がれ落ちていきますが、年齢とともにターンオーバーのサイクルが乱れると、メラニンも角質層に蓄積されシミの原因になります。
紫外線を浴びて72時間以内におこなうべきスキンケア
シミのもととなるメラニンは、紫外線を浴びることによって肌の奥で生成が始まりますが、メラニンが増え始めるのは3日後、つまり72時間後からと言われています。
紫外線を浴びすぎたかも・・と感じたら、まず実践すべき2項目がこちら!
- 肌を冷やして炎症をおさえる
- 肌をしっかり保湿する
ほてった肌を、氷や保冷剤、冷えたペットボトルなどでしっかり冷やすことで、炎症が和らぎますから、結果的にメラニン色素の産生をおさえることができます。
また紫外線を浴び過ぎると、皮膚のバリア機能が低下して、肌の水分を保持できなくなり、お肌が乾燥!
お肌が乾燥するとバリア機能が低下し、紫外線によるダメージを受けやすくなり、シミの原因に。さらに、ターンオーバーのサイクルが乱れますから、シワやたるみ、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなります。
紫外線を浴びた後、お肌をしっかり保湿することは、シミだけでなく、シワやたるみ、ニキビなどの肌トラブルの予防にもなります。
さらに紫外線は皮膚のバリア機能の低下させるので、肌の水分が保持できなくなります。その結果、肌の乾燥が引き起こされるのです。
カラダの内側からの紫外線対策
紫外線を浴びると、皮膚の細胞内に活性酸素が発生するため、防御反応によりメラニン色素の産生につながります。
日焼け後のスキンケアは必須ですが、活性酸素を消去してくれる抗酸化成分を摂ることも効果的です。
抗酸化作用がある栄養素としてよく知られている成分には、つぎのようなものがあります。
- ポリフェノール
- カロテノイド
- ビタミンC
- ビタミンE
- コエンザイムQ10
- シスチン(L-システイン)
- ナイアシンアミド
ポリフェノールには、緑茶に含まれるカテキン、大豆のイソフラボン、ブルーベリー・アントシアニン、ゴマ・セサミノール、コーヒー・クロロゲン酸など。
カロテノイドは、緑黄色野菜や果物などに含まれるβ-カロテンやリコピン、えびやカニ、さけ・ますなどに含まれるアスタキサンチンがよく知られています。
ビタミンCは、皮膚や血管の老化を防ぎ免疫力を高める働きを持つ抗酸化作用があるビタミンで、美白などの美容効果も期待できます。
コエンザイムQ10は、アンチエイジングのサプリメント化粧品に配合される美容成分。愛用している方も多いのではないでしょうか。
シスチン(L-システイン)には、つぎのような効果があり、シミ・そばかすの肌トラブルのための医薬品にも配合されています。
- シミのもとになるメラニンの過剰な生成を抑える
- ストレスや紫外線などで生じた活性酸素を除去する
- 肌のターンオーバーのサイクルを正常化する
L-システインは、ビタミンCと合成することで、シミの元となるメラニンの抑制効果や肌の代謝がさらに促進されるようです。
まとめ
紫外線は、お肌のメラニン色素を増やして、シミができる原因にもなります。
日焼けした後、72時間以内に適切なケアをすれば、シミの原因になるメラニンの産生を抑えることができますが、多少ほてりがあるぐらいだとそのまま放置してしまうことも。
肌が赤くならなくても、紫外線の影響はしっかりお肌の深部まで届きます。外出からもどったら、すぐに冷やして保湿しましょう。
また紫外線によって皮膚の細胞内に活性酸素がつくられますから、抗酸化作用がある成分を食事やサプリメントで摂るのも有効です。