不健康に見える肌のくすみ、低気圧が原因かも・・・
肌がくすんで見えると、相手に不健康で暗い印象をあたえてしまうことがあります。初めて会う人にそんなイメージを持たれると、その後のお付き合いに影響することも。
一言で肌のくすみといっても、原因の違いによってくすみの状態はさまざま。
メラニン色素によって濃い茶色になったくすみ、肌の乾燥によって透明感がうしなわれたくすみ、肌の糖化による黄色っぽいくすみなどありますが、気象条件が低気圧になると、肌がくすむという人も少なくないようです。
ある大手化粧品メーカーでは、気圧の影響によって肌がくすむことを「気圧くすみ」と呼び、「寝つきが悪い」「貧血気味」「顔や足のむくみ」など、気圧が低くなると生じやすい体調変化との関係を継続的に研究しています。
なぜ低気圧が「肌のくすみ」の原因に?
天気が下り坂のときや台風など、低気圧のときに肌がくすむのは、気圧の低下による血行不良が原因と考えられています。
体の血流が悪くなると、肌の血色感がうしなわれ、肌が青黒くくすんで見えてしまうのです。とくに、運動不足や冷え性、睡眠不足の人は、血行不良によって肌がくすみやすいようです。
では、なぜ低気圧になると血行不良になりやすいのでしょう。
気圧が低くなると、大気の圧力の低下によって血管が膨らみます。そのため、血流やリンパの流れが悪くなり血行不良を起こします。低気圧のときに「頭痛」が起こるのは、拡張した血管が神経を圧迫するため。
低気圧の情報は「内耳」から
気圧の変化を感じ取るのは、「内耳(ないじ)」が大きく感関係しているようです。
内耳は、鼓膜の中耳(ちゅうじ)のさらに奥にあり、耳からの情報を脳や神経に伝えています。この内耳が、気圧の変化を感じとるセンサーの役割をしていますが、過剰反応によって自律神経のバランスが乱れてしまうようです。
自律神経の乱れが「肌のくすみ」に関係
気圧が変化したときに血管を広げたり縮めたりするのは、自律神経の役目です。しかしこの自律神経がうまく働いてくれないと、肌の抹消血管に血液がゆきわたらなくなるため、結果的に肌の血色がわるくなってしまいます。
肌のくすみなど、低気圧による体調不良は女性に多いといわれます。これは、更年期の女性に「自律神経失調症」のような症状が多くみられることと無関係ではないようです。
「耳のマッサージ」で血流と自律神経のバランスをととのえる
耳をマッサージすると、全身の血流に効果があるようです。さらに、耳には自律神経に関するツボも集中していますから、体調をととのえるには耳のマッサージが効果的です。
◎耳のマッサージ
- 親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、上・下・横へ引っぱる(それぞれ5回)
- 耳を横に軽く引っぱり、後方へゆっくり回す(5回)
- 耳を包むように折り曲げて、キープする(5秒間)
- 手のひらで耳全体をおおい、後方へ円を描くようにゆっくり回す(5回)
さらに、耳をなるべく冷やさないこともポイント!
自律神経のバランスをととのえるための生活習慣
自律神経のバランスをととのえるためには、生活習慣をみなおして、生活リズムをととのえることが大切です。まずは、つぎのような生活習慣を心がけてみましょう。
- 朝起きたら朝日をあびる
- 朝食をしっかりとる
- しっかり睡眠をとる
- 寝る前にお酒をのまない
- 精神的なストレスをためない
- 適度な運動をおこなう
どれも基本的なことばかりですが、仕事やライフスタイルによっては、続けるのが難しいかもしれません。しかし、どの項目も、自律神経である「交感神経」と「副交感神経」のはたらきと深い関係がある項目ばかりです。
とくに、質のよい睡眠をとることは、体調管理はもちろんのこと、スキンケアにとって必須の習慣であることは間違いありません。睡眠不足が続けば、せっかく栄養摂取やスキンケアも無駄になってしまいます。
バランスの良い食事やしっかり睡眠をとるなど、生活習慣をみなおして自律神経をととのえましょう。そして、お肌を乾燥から守るスキンケアを続ければ、やがて結果があらわれるはずです。