「肝斑」治療の新技術「ピコトーニング」!レーザー治療との違いは?
肝斑にレーザー治療は使えないのはなぜ?
年齢とともに、になるのがシミですが、なかでも30歳~40歳ぐらいで顔の中心にでてくる「肝斑」は、やっかいな存在です。
一言でシミといっても、種類はいろいろあります。とくに良く知られているのが「老人性色素班」と「肝斑」。
老人性色素班は、別名「日光黒子」とも呼ばれるように、紫外線がおもな原因ですが、「肝斑」は、女性ホルモンが関係していると言われ、治療法も違います。
「老人性色素班」は、レーザー治療など、さまざまな治療法が試されますが、レーザー治療は、「肝斑」には適さないようです。
肝斑への治療で、最近注目されているのが、「ピコトーニング」です。 「レーザートーニング」も効果的ですが、専門医の間でも賛否両論。
「肝斑」に、なぜ「ピコトーニング」が有効なのか、そもそも高齢になれば消えるかもしれない「肝斑」をほおっておいてはダメ?
「肝斑」とは
「肝斑」は、女性ホルモンのバランスの乱れが原因となって発生するといわれ、主に頬骨のあたりに、薄茶色のシミが左右対称にあらわれます。
※引用:薬用「フォトシンデレラ」HP
シミ・そばかすの医薬品「ハイチオール」の公式サイトには、肝斑のチェック項目がつぎのように掲載されています。
- 妊娠中やピル服用中、または更年期に入ってからできた
- 30代~50代になって増えてきた
- 薄茶色、または黒っぽい茶色である
- 左右の頬骨にもやもやした輪郭の薄い、大きなシミがある
- 生理や更年期の影響で女性ホルモンのみだれを感じたことがある
主な原因は女性ホルモンの乱れ言われ、更年期にさしかかった30代後半から50歳位の女性にできやすいようです。また、ホルモンバランスが変わる妊娠中やピルの使用によっても発生するようです。
女性ホルモンのバランスが崩れると、メラノサイトが活性化され、黒色メラニンが多くつくり出されることで、「肝斑」ができると言われています。
「肝斑」に「レーザー治療」はなぜ使えない?
「肝斑」の治療には、「レーザートーニング」が有効と言われますが、最新技術の「ピコトーニング」はさらに効果が高いようです。
老人性色素班では「レーザー治療」が使えますが、レーザー治療が「肝斑」では使えない理由として、肝斑に潜んでいる”炎症”があります。
レーザー治療では、光をシミの原因であるメラニンに集中させ、熱エネルギーに変えることでメラニンを破壊します。
この局所的に発生する熱が、肝斑を悪化させてしまうため、レーザー治療ができないわけです。
「レーザートーニング」はなぜ「肝斑」に使える?
レーザートーニングは、非常に弱いエネルギーのレーザーを均一に照射することで、メラニン色素を作り出すメラノサイトを刺激しないで、メラニン色素を壊すことができる技術です。
メラノサイトを刺激すると、肝斑がさらに悪化しますから、レーザー治療ができなかったわけです。
「レーザートーニング」に慎重なクリニックも!
レーザートーニングが有効とはいえ、レーザーであることには変わりはありませんから、術後には軽い日焼け程度の症状はあるようですし、さらに肝斑の症状が改善しない可能性も。
また、継続的施術が必要ですし、日常の美白ケアも欠かせません。
まず負担が少ない「外用薬」&「内服薬」を試すことをすすめる医師もいます。
もちろんそのクリニックにも、レーザートーニングの設備があります。でも、まず「外用薬」&「内服薬」で治療を始め、効果を実感できなかったときだけレーザートーニングを施術していると言います。
さらに、いきなりレーザートーニングを施術するわけではなく、1か所に限定してテスト照射をして様子を見るとのこと。
テスト照射の料金は、わずか1,000円。
肝斑にたいしては、医師としても慎重にならざるをえないことを端的にあらわしています。また、肝斑は治療後も再発しやすいことが、理由の一つになっています。
「ピコトーニング」と「レーザートーニング」の違いは?
「ピコトーニング」とは
「ピコトーニング」は、「肝斑」などのシミやくすみの治療に使われる技術で、「レーザートーニング」よりはるかにパルス幅(※)の短いものが使われます。※パルス幅とは、レーザーを照射している時間のことです。
こちらの機器は、「ピコトーニング」で使われる「エンライトンSR」です。
※引用:アートセルクリニックHP
「ピコトーニング」は、衝撃波でメラニン色素を壊すので、熱でメラニン色素を破壊する「レーザートーニング」とは、基本的にメラニンを壊す仕組みが違います。
つまり、「ピコトーニング」では、熱による皮膚への負担が少なく、メラニン色素をより細かく粉砕することができることになります。
※引用:アートセルクリニックHP
「ピコトーニング」の特徴
- 治療による皮膚への負担が少ない
- ダウンタイムの炎症や色素沈着が少ない
- 真皮のコラーゲンやエラスチンの生成を促進する
- 施術時間が短く少ない回数で効果が大きい
「ピコトーニング」の副作用・ダウンタイム
「ピコトーニング」は、施術時間が20分程度で、肌への負担も少ないですが、『アートセルクリニック』HPでは、つぎのようなリスク・副作用などがあると説明しています。
レーザー治療の熱による肌への負担と比べれば、ダウンタイムも短いですが、物理的にメラニンを破壊することによる影響は避けられません。
「ピコトーニング」と「レーザー治療」の違い
「ピコトーニング」と「レーザー治療」では、おもにつぎのような違いがあります。※参考:『アートセルクリニック』HP 品川美容外科HP
ピコトーニング | レーザー治療(従来) | |
効果 | ◎ | 〇 |
シール保護 | 不要 | 必要(1週間) |
ダウンタイム | ほぼ無し(2,3日) | あり |
痛み | 弱い | 強い(要麻酔) |
色素沈着 | ほぼ無し | 有り |
「ピコトーニング」は、「レーザートーニング」と比べても、皮膚への負担が少ないですが、ゼロではありません。
ダウンタイムについて、アートセルクリニックでは、2~3日としていますが、品川美容外科の場合、ダウンタイムは数時間と説明しています。
「ピコトーニング」では、施術中、はじくような痛みがありますが、我慢できない場合には、麻酔をおこなうこともできます。麻酔費用は、『アートセルクリニック』の場合、3,300円(税込)です。
比較表では”シール保護不要”となっていますが、『アートセルクリニック』のQ&Aでは、施術範囲が広い場合、”軟膏+ガーゼ”での保護が必要としています。
術後、紫外線から保護するため、施術範囲が小さい場合でも、保護したほうがきれいに仕上がるようです。
レーザートーニングのダウンタイムは10日間ぐらいですから、「ピコトーニング」のダウンタイムが、かなり短いことがわかります。
「ピコトーニング」を受けられない人
品川美容外科のHPでは、つぎのような人は「ピコトーニング」を受けることができないとしています。
- 妊娠中
- 施術部位に傷などがある人
- てんかんなどの持病がある人
「ピコトーニング」の費用
「ピコトーニング」の費用は、部位によっても違いますが、1回の費用は、全顔でだんたい2万円前後。部分では、1万円前後です。
施術回数は、3~5回ぐらい必要ですが、肝斑で長い間悩んでこられた方にとって、それほど高い費用ではありません。
『アートセルクリニック』のHPには、「ピコトーニング」の施術によるビフォー・アフターの画像と料金が、部位別に掲載されていますので参考にしてください。
『アートセルクリニック』では、キャンペーン中なので、初回 の施術につき 12,800円(税込)で治療を受けることができます。
まとめ
肝斑は、女性ホルモンが大きく関係していると言われ、30歳~40歳ぐらいで発症しても、高齢になってホルモンの分泌量が減少すると、徐々に改善していくのも特徴です。
しかし、目立つ部位にできますから、鏡を見るたびに気になるだけでなく、ケアを間違えると悪化させてしまいます。
肝斑は、紫外線だけでなく、ストレスや外部からの刺激によっても悪化します。妊娠やピルの服用がきっかけで、肝斑が生じることも。
まずは、美白成分「トラネキサム酸」などを配合した美白クリームを試してみて、それでも薄くならないようであれば、『アートセルクリニック』などの専門クリニックへ相談されることをおすすめします。
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