あかぎれの原因と予防・悪化させないための生活習慣とスキンケア
「あかぎれ」は、寒い季節に起こりやすい肌トラブルの一つです。やっかいなことに治りにくく、さらに悪化することもあるようです。すこし暖かくなってきたとしても、油断はできません。
あかぎれができやすいのは、手の指先や関節部分。”治りかけては元の状態に”、を繰り返すことになりがち。
とくに主婦や調理師など、ふだんから水や洗剤を使う機会が多い人は、季節にかかわらず「あかぎれ」になることも。
また、コロナやインフルエンザなどの感染症対策のために、アルコール消毒が増えたこともあかぎれ悩みの要因になっているようです。
あかぎれのつらい痛みに悩まされないためにも、あかぎれができる原因を知って、日ごろの生活習慣を見直すことからはじめましょう。
「あかぎれ」の症状と原因について
「あかぎれ」は、手指の皮膚が乾燥によって弾力を失い、皮膚の真皮まで亀裂が生じ、出血や腫れ、痛みなどが生じた症状のこと。重症化すれば、水がしみて痛みを感じるようになります。
切り傷のような出血にはなりませんが、赤くぱっくり開いた傷口は見るからに痛々しく、あまり他人に見られたくないのが本音。実際、とても痛いのですが。
傷口に貼る絆創膏(ばんそうこう)は、水仕事のたびに貼り直しますから、絆創膏の消費量も無視できません。
手指などの関節を曲げ伸ばしするときには、治りかけの傷口がふたたび開いてしまいます。これが一か月以上も続くと、精神的にもつらく、絆創膏のコスト負担もさらにアップ。※個人的には、ニチバン救急絆創膏「ケアリーヴ 」Sサイズを常備しています。
手指にかぎらず、手の甲や唇、かかとなど、乾燥しやすい部位は、あかぎれができやすいので要注意。
主婦、美容師や調理師など、日ごろから水や洗剤、消毒などに触れる機会が多い人の場合、季節に関係なくあかぎれになることがあるようですから、あかぎれが重症化しないように適切なケアを続ける必要があります。
なぜ「あかぎれ」ができる?
表皮の角質層には、皮膚の水分が蒸散するのを防いだり、化学物質や細菌などの外部刺激から皮膚の内部をまもるバリア機能があります。
しかし、冷たく乾いた空気、洗浄力の強い洗剤、アルコール消毒液などに手指が繰り返しさらされると、肌のバリア機能が低下し、皮膚から水分が蒸散していきます。
肌がカサカサしたり、つっぱるような感じなったら、肌の乾燥がすすんでいる状態。ここからさらに乾燥が進むと、表皮が肥厚して弾力を失い、やがて「ひび割れ」を起こします。
このひび割れがさらに深くなり、真皮層まで達すると、真皮層にある血管や神経が傷つき、痛みや出血などの症状がでるようになります。これが「あかぎれ」です。
「あかぎれ」が悪化して「手湿疹」になることも
「あかぎれ」をケアしないでそのままにしておくと、さらに悪化して皮膚がかぶれ、医学的に「手湿疹」とよばれる赤みや湿疹ができることがあるようです。
あかぎれも手湿疹の一部とのことですから、あかぎれは「手湿疹」ができる途中段階ということでしょうか。
手湿疹になると、痒(かゆ)みや痛みのほかに、ブツブツがつぶれてジュクジュクするなどの症状が出て、慢性化したり、傷口から感染するなどのケースもあるようです。
「あかぎれ」の予防と悪化させないためのスキンケア
あかぎれの予防は、できるだけ冷たい水や洗浄力が強い洗剤などに直接手肌を触れさせないようにして、手指を乾燥や刺激から守るのが一番です。
水仕事では、ゴム手袋を使うこともあると思いますが、体質によっては赤みやかゆみなどのアレルギー症状(ラテックスアレルギー)を発症することがあります。すぐに症状がでることが多いようですが、かなり時間が経過してから気づくこともありますので、手袋の材質には注意が必要です。
あかぎれを予防するためには、つぎのような習慣を心がけましょう。
- 手指ちょうじかんを水に濡れたまま放置しない
- 長時間の水仕事では手袋をつける
- シャワーなどで熱すぎるお湯を使わない
- 水仕事や入浴後はクリームで保湿する
- カラダを冷やす飲食物を避ける
手指を水に濡れたまま放置しない
手指を水に濡れたままにしておくと、水分が蒸発するときに、皮膚の水分も蒸発してしまうため、肌の乾燥がさらに進んでしまいます。乾燥によって皮膚のバリア機能が低下するため、あかぎれや肌荒れの原因になります。
長時間の水仕事では手袋をつける
長時間水を使うときは、ゴム手袋などをつけるようにしましょう。ただし、ゴム製のものはラテックスアレルギーなどの原因になりますから、注意が必要です。
自分の肌にあう手袋を、数種類のなかから選んでもらうのが一番ですが、エンボス加工を施したポリエチレン製の手袋が、皮膚への刺激が少なく滑りにくいのでおすすめです。
シャワーなどで熱すぎるお湯を使わない
寒いときに、熱いお風呂は気持ちが良いのですが、皮脂を余計に洗い流してしまい、肌が乾燥する原因になります。お湯の温度を下げるか、長時間の入浴はさけるようにしましょう。
水仕事や入浴後はクリームで保湿する
水仕事や入浴後は、クリームなどでしっかり保湿して肌の乾燥を防ぎましょう。入浴後のスキンケアは、一般的に5分以内といわれています。5分以内に全身をケアするのはなかなか難しいと思いますが、濡れたカラダのままでいると肌の水分も蒸散してしまいます。
手指の場合、外気に長時間空気にさらされますから、他の部位よりもあかぎれなどの皮膚トラブルを起こしやすくなります。ハンドクリームやローション選びでは、口コミなどに惑わされず、普段から使いなれているものを使いましょう。
カラダを冷やす飲食物を避ける
冷たい飲食物はカラダを冷やすため、血行不良の原因になることあるようです。お肌は、皮膚のターンオーバーのサイクルによってカラダの内側からつくられていきますから、血行不良によってあかぎれなどの肌トラブルの原因になることも。
あかぎれなどの肌トラブルを起こさないためには、栄養バランスの良い食事をとるとともに、カラダを冷やさないような飲食を心がけましょう。
あかぎれになってしまたときの絆創膏の使い方
あかぎれになってしまったら、早めに絆創膏のお世話になりましょう。手指に絆創膏を張ると仕事がしにくくなりますが、痛みを我慢して悪化させてしまっては元も子もありません。
はじめに紹介しましたが、個人的には、ニチバン救急絆創膏「ケアリーヴ 」Sサイズが使いやすくおすすめです。
まとめ
あかぎれに限らず、肌トラブルは症状がでてから慌ててケアすることが多いようです。ちょっと手がガサガサしてきたら、要注意。寒い時期にケアが悪ければ、すぐあかぎれに。
美容師など、仕事によっては、季節にかかわらずあかぎれになることもあるようです。早めのケアがポイントですが、まずは以下のルーティンを心がけましょう。
- 手指ちょうじかんを水に濡れたまま放置しない
- 長時間の水仕事では手袋をつける
- シャワーなどで熱すぎるお湯を使わない
- 水仕事や入浴後はクリームで保湿する
- カラダを冷やす飲食物を避ける