手荒れの原因と「ハンドクリーム」の選び方・保湿力が高いだけでは・・・

手荒れの原因とハンドクリームの選び方

軽い手荒れでも、季節によってはひび・あかぎれの原因になるだけでなく、他人に見られたくないときも。

30代で、カサカサが気になるていどであれば、どんなハンドクリームでもおさえることもできますが、年齢とともにさまざまな要因が重なってくると、手荒れだけでなく、手肌の血管の浮きや、シミ・シワが目立つようになり、見ためにもつらく・・・。

初期の手荒れなら、市販のハンドクリームで２～３日で回復しますが、血管の浮き、シミ・シワなど、いわゆる”老け手”と呼ばれるようになると、改善にはかなりの時間がかかります。

プロのモデルや美容関係者の手肌が年齢を感じさせないのは、日ごろから肌質や目的にあったスキンケアを続けているから。

手肌のスキンケアをこれから本気で始める方は、少なくともターンオーバーのサイクルが正常にもどるまでの月数がかかることは覚悟しておいたほうがいいでしょう。

お肌のターンオーバーのサイクルは、28日間（約１ヶ月）とされていますが、年齢とともにその日数は長くなり、一般的には、ターンオーバーのサイクル＝年齢×１．５と言われています。つまり、40歳なら、60日間ということになります。

年齢や生活習慣などによるお肌の変化を考えると、20代から使ってきたハンドクリームが、そのまま40代、50代のお肌にも合うとは思えません。

逆に、ハンドクリームの選び方と使い方が正しければ、手荒れケアに限らず、プロのモデルさんの手肌のようになるのも夢ではないでしょう。

手荒れのケアに使うハンドクリームは、年齢やお肌の状態などを考えて、目的に合ったものを選ぶのがポイントになるでしょう。

手荒れのおもな原因は、お肌の乾燥です。

もともと手肌には皮脂腺が少ないのですが、年齢とともに皮脂の分泌量が減少するために、手肌の乾燥がいっそう進みます。そうなると皮膚のバリア機能が低下しますから、外部刺激の影響を受けやすくなり、手荒れ、シミ・シワが増えてしまいます。

手肌の乾燥が進むおもな要因には、つぎのような項目があげられます。

紫外線
・紫外線は、肌のハリや弾力を保つためのコラーゲンやエラスチンなどを破壊し、肌のたるみやシワ・シミができる原因になります。
血行不良
・年齢とともに血管が固くなっていき、血行が悪くなることで、必要な栄養素がとどかなかったり、老廃物が排出されにくくなります。
ターンオーバーの乱れ
・ターンオーバーのサイクルが長くなると、皮脂の分泌量は減少するため、お肌の水分が蒸発し、手肌のバリア機能が低下します。
頻繁な手洗いとアルコール消毒
・コロナ対策から、頻繁な手洗いとアルコール消毒が増えていますが、必要な皮脂まで洗い流してしまうことで、手肌が乾燥しやすくなります。

日ごろからハンドクリームでケアしていたのに・・・、という方は、アルコール消毒や手洗いの頻度が増えたのにくらべ、スキンケアの頻度がはるかに少なくなっていることに気づいていないようです。

また、手肌のハリ、つや、弾力は、年齢とともに衰えていきますから、これまでと同じスキンケアを続けていては、手肌の老化を十分にカバーできなくなってしまいます。

ハンドクリームを選ぶには、まず手荒れの状態によって選びましょう。テクスチャーも重要ですが、まずは症状や肌質が優先です。

日常的にカサついた手荒れ
・皮膚トラブルとまではいかない状態ですが、ヒアルロン酸、セラミド、ヘパリン類似物質など、保湿系のハンドクリームでしっかり保湿を続けるのがポイントです。
乾燥によりガサガサした手荒れ
・ビタミンE配合のハンドクリームは、抗酸化作用や血行促進作用があり、血行を改善し冷え対策にもなります。また、保湿効果もあり、ひび・あかぎれにも試したい成分です。
皮膚が硬くなってゴワゴワの手荒れ
・角化してゴワゴワした手荒れには、尿素系のハンドクリームがおすすめです。尿素には角化した皮膚をやわらかくする働きがあり、ゴワゴワがあるていど無くなってきたら、ビタミン系に変えましょう。