飲酒は肌に良くないけれど・・なぜ日本酒には美白効果が?
お酒は”お肌に良い”とか、”百薬の長”とか言われますが、女性にとってアルコールそのものはカラダに良いとは言えません。
日本酒は、お肌のツヤや美白に効果があると言われるのは、アルコールのはたらきではなく、日本酒に含まれるアミノ酸などの成分のはたらきによるもの。
”お酒”ならなんでもお肌に良いわけではありませんから、お肌や健康のためには飲み方にも注意が必要です。
日本酒業界団体がおこなった「2020 年の飲酒動向調査」によれば、コロナ禍で初めて日本酒を飲む楽しみを知ったという女性が、なんと6割近くも。日本酒に目覚めた?
日本酒は料理との相性もいいし、地酒を選ぶ楽しみもあるし、いったん深みにはまるとちょっと抜け出すのが難しそう。
一言でお酒といっても、ビール、赤ワイン、白ワイン、ブランデー、ウィスキー、ジン、泡盛、焼酎などいろいろ。料理に合わせてお酒を選ぶとなれば、無限の世界に。
しかし、アルコールそのものは、女性にとってプラスとは言えないようです。もちろん、お肌にも。
ではなぜ、日本酒がお肌に良いのか、その理由を調べると、他の種類にはない日本酒の特徴が見えてきます。
アルコールは肌に良くない!
日本酒は、お肌のツヤや美白に効果があると言われますが、お酒に含まれるアルコールそのものは、お肌に良いとは言えないようです。
コスモポリタン イギリス版によれば、飲酒について、ロンドンで活躍する美容皮膚科医の1人であるサム・バンティング医師はつぎのようなコメントをしているようです。
アルコールが肌に良くないことは疑いがありません
長期の間には、恒常的な炎症、赤み、毛細血管の損傷が現れます
酔えないお酒なんて意味がない・・・と思う方もいると思いますが、女性の飲酒については、とくに注意が必要なようです。
日本酒に含まれるアルコールについても、けっして例外ではありません。
女性の飲酒(アルコール)の健康への影響は?
お酒でほんのり肌が赤らんだお肌は、とても色っぽく魅力的にうつりますが、アルコールそのものは女性にとって、お肌だけでなく健康にもよくないようです。
厚生労働省のHPでは、女性の飲酒と健康について、つぎのように注意を呼びかけています。
- 血中アルコール濃度が高くなりやすい
- 乳がんや胎児性アルコール症候群などの女性特有の疾患のリスクを増大させる
- 早期に肝硬変やアルコール依存症になり易いなど
男性も同じじゃない?と思うかもしれませんが、男性より女性のほうがアルコールの代謝が遅いため、健康への影響がでやすいようです。
男性の場合、3合以上のお酒を15年飲み続けるとアルコール性肝硬変になるといわれますが、女性はなんどその半分の年数とのこと。
とくに、妊娠中の女性の場合、飲酒によって、生まれてくる赤ちゃんに顔面などの奇形、脳の障害、体重の減少などの悪影響が出る可能性があります。これは、胎児性アルコール症候群(FAS)と呼ばれています。
日本酒は肌に良いと言われる理由・豊富なアミノ酸
杜氏(とうじ)や蔵人(くろうど)など、日本酒造りに携わる方の肌は、キメが細かく、色白で美肌の人が多いと言われます。
その理由は、どうやら日本酒にふくまれるグルタミン酸、アラニン、ロイシン、アルギニンなどの、豊富なアミノ酸にあるようです。日経「woman」によれば、これらのアミン酸は、白ワインと比べると約10倍とのこと。
アミノ酸は、コラーゲンなどのお肌を構成するタンパク質の原料ですが、角質層にふくまれる天然保湿因子(NMF)の主成分にも。
日本酒を肌につけると良いと言われるのは、どうやらこれらの成分がお肌をしっとりさせてくれるからのようです。
お酒に含まれるアミノ酸の含有量を比べてみると、日本酒の含有量のすごさがわかります。
日本酒(原酒) | 2.67mL |
日本酒(市販酒) | 1.99mL |
ビール | 0.81mL |
赤ワイン | 0.56mL |
白ワイン | 0.27mL |
焼酎 | 0 |
このデータは、創業400年の歴史を持つ金沢の酒蔵「福光屋」さんが調べたもの。「加賀鳶」や「福正宗」などのブランドが知られていますが、多少贔屓目な数字であったとしても、日本酒が豊富なアミノ酸を含んでいることは変わりません。
なお、福光屋さんの純米酒(※)を、石川県工業試験場で調べた結果、つつぎの20種類以上のアミノ酸が確認されたとのこと。※純米酒は、米と米麹・水だけを原料として製造され、醸造アルコールは使用しない日本酒です。
日本酒に含まれるこれらのアミノ酸は、どれもサプリメントなどでよく見聞きする名前で、その効果も、よく知られるところ。
日本酒を手に塗るだけでも、効果があるようですが、そのまま塗るとアルコールが含まれているので、アレルギー性肌や敏感肌の女性は要注意。
アルコールを完全に飛ばしてから、塗る方法もおすすめです。ただし、保存料などが含まれているお酒は避けましょう。
お肌の良いのは「純米酒」
日本酒は、醸造用アルコールを添加した「本醸造」と米と麹だけでつくられた「純米酒」に、大きく分類されます。
お肌に良いのは、醸造用アルコールが添加されていない「純米酒」で、純米酒には豊富なアミノ酸が含まれています。
「純米大吟醸酒」より「純米酒」のほうがお肌のためには効果大
「純米大吟醸酒」は「純米酒」より高級ですが、お肌のためには「純米酒」のほうが効果大のようです。
「純米大吟醸酒」は、原料の米をかなり磨くので、雑味が少なくスッキリした味わいになります。しかし、この雑味に関係しているのがアミノ酸。
アミノ酸が多すぎると雑味を感じ、ほどよいと旨味を感じるそうです。
お肌のことを考えると、お米をあまり磨かないでつくった「純米酒」のほうが美肌効果大ということになります。
日本酒をつかった化粧品
日本酒の醸造技術を生かして、アミノ酸を豊富に含んだ化粧品としてつくられたのが、福光屋が開発した『アミノリセ』。
※アミノリセ公式サイトから引用
アミノリセは、お米を麹菌、酵母、乳酸菌で約40日以上発酵させ、半年以上熟成させて造られたコメ発酵液で、アルコール分がほぼ0%。
美容に良いアミノ酸を多くふくむようにするため、アミノリセにはアルコールを生成させない特許技術をつかって発酵させたものが使われています。
アミノリセに含まれるアミノ酸は、飲料用の日本酒の約3倍!
ちなみに、アミノリセの肌への浸透性ですが、アミノ酸の分子やコラーゲンの約3,000分の1なので、角質層の深部まで浸透できるそうです。
まとめ
飲酒はストレス解消にも役立ちますが、アルコールそのものは女性の健康にとってあまり良いとは言えないようです。
1日の適量についての議論もありますが、妊娠中など女性ならではの事情を考えると、できれば飲まないほうが良いという結論になりそうです。
しかし、日本酒のようにアルコールを除いた成分には、美容に役立つアミノ酸が豊富に含まれていますから、日本酒のチカラ恐るべしと言うべきでしょうか。
ここで参考にした福光屋の化粧品『アミノリセ』は、価格的には高級コスメということになると思います。
アミノリセの化粧品に使われているコメ発酵液「FRS-01」には、一般的な日本酒の約3倍ものアミノ酸が含まれており、もちろん口に入れても問題無しとのこと。
福光屋の公式サイトでは、『アミノリセ』のトライアルセットを格安で購入することができますから、一度試してみてはいかがでしょう。