肌荒れの原因になる秋の寒暖差・肌へ直接ダメージも!
秋の寒暖差が「肌荒れ」の原因に・自律神経だけじゃない!
秋は朝晩と日中の寒暖差が激しく、体調をくずしやすくなるだけでなく、肌のバリア機能が低下するため、肌荒れの原因になります。
1日の最高気温と最低気温の差が7℃以上になると、「寒暖差疲労」が起きやすくなると言われます。体調をくずしたり、冷え性やむくみやすくなるなど、さまざまな自覚症状になってあらわれます。
これらの症状は、自律神経のはたらきが関係しており、直接的に肌への影響があるわけではないものの、血流が悪くなることで、結果的にお肌への影響を無視できません。
秋は、1日の気温差が10℃以上になる日が多いだけでなく、同時に空気が乾燥しやすいので、肌が荒れやすい季節です。さらに、秋に飛びかう花粉、コロナ以降のマスク着用など、肌荒れが起きやすい原因があちこちに。
さらに、資生堂の研究結果からは、寒暖差そのものが直接肌へダメージをあたえる可能性も。
冬の乾燥しやすい季節になると、肌トラブルがさらに酷くなりますから、はやめに正しいケアを始めたいところです。
寒暖差が肌のバリア機能へ直接ダメージ!
これまで、寒暖差によって肌荒れになるのは、自律神経の乱れによるものと考えられてきました。
自律神経の乱れは、”冷え”や”血流が悪くなる”だけでなく、皮膚のターンオーバーのサイクルが乱れる原因にもなりますから、皮膚への間接的な悪影響があっても不思議ではありません。
しかし、資生堂の研究によれば、寒暖差が直接肌荒れの原因になるメカニズムを発見したとのこと。同社の公式サイトで、つぎのようにコメントしています。
寒暖差(温度低下刺激)により肌のバリア・保湿機能に重要な酵素のひとつであるカスパーゼ14が減少し、肌荒れの原因となることを発見しました。
引用:寒暖差が直接的に肌荒れを引き起こすメカニズムを解明
寒暖差によってカスパーゼ14が減少することで、正常な角層形成および天然保湿因子(NMF)産生が妨げられるため、肌荒れになるようです。
自律神経の乱れが、身体のさまざまな不調につながることはよく知られており、肌トラブルはそのような不調がキッカケとなって起こるものと考えられてきました。
もちろん、自律神経が乱れる、つまり交感神経と副交感神経がうまくはたらかなければ、腸内環境や睡眠にも影響をあたえますから、肌への悪影響はさけられません。
しかし、肌のバリア・保湿機能に重要な酵素のひとつであるカスパーゼ14の減少は、直接的に肌へ悪影響をあたえますので、腸内環境をととのえたり、睡眠時間をふやすだけでは、寒暖差による肌荒れを防ぐためには十分ではないということになります。
秋に肌荒れを起こす要因は他にも!
花粉症といえば、春の代名詞のようになっていますが、じつは花粉は一年中飛んでいます。代表的なのが、「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」など。量は少ないですが、スギ花粉も飛んでます。
花粉症の人は、原因となる花粉が肌に付着することで、痒み、赤み、熱っぽさなどの花粉症特有の症状がでます。これが、秋の寒暖差とかさなることで、肌荒れの症状がひどくなります。
また、マスクの着用によって、マスクが触れる部分に吹き出物や痒みがでることも。
お肌をケアする一番のポイントは「保湿」
寒暖差や乾燥した空気からお肌を守るには、直接的なスキンケアを欠かすことはできません。
なかでも、保湿が重要であることは、寒暖差によるカスパーゼ14の減少によって、正常な角層形成および天然保湿因子(NMF)産生がさまたげられることからもわかります。
肌トラブルがあまりひどいようなら、専門クリニックで診てもらう必要がありますが、保湿に重点をおいたスキンケアをはやめに始めることで、ひどい痒みなどに悩まされないですむかもしれません。
自律神経をととのえて寒暖差に対処
よく「寒暖差疲労」という言葉を耳にします。急激な気温の変化によって、体調がくずれたり、身体が冷える、さらには肩こりや頭痛など、自律神経のはたらきが悪くなることでさまざまな不調があらわれます。
代謝が悪くなることで、身体のむくむがあらわれたり、お肌への影響も避けられません。
これらの症状への対策としては、生活習慣や食事をみなおすことが考えられます。
- 身体を冷やさない
- 冷たい飲み物をひかえる
- 適度な運動をおこなう
- 生活リズムを整える
- 良質な睡眠をとる など
まずは、身体を冷やさないことと不規則な生活習慣をあらためるのが、重要なポイント!
とくに睡眠は、身体を修復し免疫力をたかめるための大切な時間です。少なくとも7時間以上の睡眠時間を確保したいところ。
もし、なかなか寝つかれないようであれば、サプリメントを試してみるのも一つの方法です。
まとめ
寒暖差による肌トラブルは、痒みや痛みなど、さらには不快感をともなうことがありますから、心身ともにストレスを感じる結果にも。
症状がひどくなれば、睡眠への影響もでるなど、そのまま放置することはできません。
寒暖差によって、肌のバリア・保湿機能に重要な酵素のひとつであるカスパーゼ14が減少することは、温度差そのものが直接お肌にダメージを与えることを意味しています。
睡眠や食生活の改善などによって、自律神経をととのえながら、正しいスキンケアでしっかり保湿をおこなうことが、寒暖差による肌トラブルへのかしこい対策といえそうです。