「界面活性剤不使用」なら安全? 化粧品に界面活性剤が必要な理由

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プロアクティブUVプロテクター

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”界面活性剤不使用”あるいは”合成界面活性剤不使用”の記載があれば、肌にやさしい化粧品と思われているようですが・・・。

界面活性剤は、化粧品、シャンプーや石鹸だけでなく、薬品や食品などさまざまな製品につかわれています。

石鹸やシャンプーは汚れを落とすのが目的ですが、化粧品では、製品の品質を保ち、肌への効果を十分発揮させるためには界面活性剤のチカラが欠かせないようです。

界面活性剤がなぜ化粧品につかわれる理由と安全性について

一言で界面活性剤といっても、植物由来など自然界のものから抽出した「天然界面活性剤」、人工的に合成された「合成界面活性剤」があり、一般的に”界面活性剤不使用”と呼ばれているのは、合成界面活性剤のなかでも「石油系界面活性剤」を使っていない”化粧品を指すようです。

といっても、抽出されたり合成された成分の化学式が同じなら、”天然”と”合成”、どちらも違いが無いのはもちろんです。

石油系界面活性剤とは

化粧品の世界では、なんとなく悪者のイメージがつくられつつある石油系界面活性剤ですが、そもそも、石油系界面活性剤って、どんな成分のことを指すのでしょう。

某美容関連のHPには、石油系界面活性剤についてつぎのような説明があります。

石油系合成界面活性剤とは、石油由来の原料から作られた界面活性剤のこと

「ヤシ油」や「ショ糖」などの天然成分が原料ならば、合成界面活性剤であっても”石油系”ではないということになるのでしょうか。どうも、このあたりの基準がはっきりしません。

たとえば、界面活性剤「ステアリン酸PEG-15グリセリル」をみてみます。ステアリン酸の原料は「牛脂」「カカオ油」「綿実油」なので自然系。しかし、化粧品や医薬品に配合されるステアリン酸PEG-15グリセリルには、石油系成分であるPEG(ポリエチレングリコール)がつかわれているのです。

これって、石油系なのでは?

かつてスキンケア製品では、つぎの名称がついていれば100%石油系成分だったようです。参考:石油系界面活性剤 見分け方の極意!現役の化粧品開発者が解説

  • PEGがついている※PEG:ポリエチレングリコールのこと
    ・PEG-9ジメチコン、イソステアリン酸PEG-20グリセリルなど
  • ポリソルベートの名称
    ・ポリソルベート65、ポリソルベート80など

しかし現在では、さまざまな原料からつくられるようになり、成分の名称だけでは100%の判断はできないとのこと。

界面活性剤の化学式が同じなら、原料が違ってもその性質は変わりませんし、すべての製品には安全性が確認された成分が必要量だけ配合されているわけです。

つまり肝心なのは、化粧品に配合された成分が自分の肌にあうかあわないかが問題なのであって、”〇〇不使用”とかの言葉にまどわされないほうがいいように思います。

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石油系界面活性剤の安全性について

さらに、石油系界面活性剤について、先述のHPにはつぎのような記載があります。

強みでもある高い洗浄力や高い浸透力、高い残留性などの特徴があり、人によっては肌トラブルにつながる可能性があります。

たしかに、合成界面活性剤(とくに石油系界面活性剤)のなかには肌に刺激が強いものもあります。

合成界面活性剤は数千種類もあり、肌への刺激が強いものから弱いものまでさまざま。もちろん、化粧品など肌に触れるものは、目的や肌質を考えて安全性が確認されている成分がつかわれます。

強力な洗剤には、ゴム手袋などで皮膚を保護しなければならないような界面活性剤がつかわれますが、ベビー石鹸や敏感肌用には、肌にやさしい合成界面活性剤がつかわれているのです。

希少な美容成分などを配合した美容液や化粧水などでも、成分が分離してしまうのを防ぐなどの目的で、できるだけ肌への負担が少ない界面活性剤がつかわれているわけです。

あたらしい化粧品を使ったときや、これまで使っていたスキンケアで肌のかゆみやチクチクした刺激を感じることがありますが、界面活性剤を悪者にしてしまうのは早合点かも。

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界面活性剤にはどんなはたらきがあるの?

界面活性剤は、本来は混ざり合わない「水」と「油」を混ざり合わせる作用を持つ物質の総称です。つまり、この性質を持っている物質は、すべて界面活性剤ということになります。

メイク、皮脂、油汚れなどを落とすことができるのは、石鹸や洗剤、クレンジングに界面活性剤が配合されていて、水では落とすことができない油分を落とすことができるから。

肌にやさしく赤ちゃんでもつかえる石鹸にも、もちろん界面活性剤が配合されています。石鹸の成分表示では、「石鹸素地」と表記されたものがありますが、この石鹸素地とは界面活性剤のこと。

肌への刺激性や作用が違う数百種類もの界面活性剤のなかから、製品の目的にあったものをいろいろ組合わせて石鹸や化粧品などがつくられているわけです。

界面活性剤が化粧品に配合される目的について

石鹸ではイメージしやすい界面活性剤ですが、なぜ化粧品に界面活性剤がつかわれているのでしょう。配合目的は、つぎの2つです。

  • 化粧品の安定性を保つ
  • 美容成分の肌への浸透性をたかめる

化粧品には、水と油のようにそのままでは混じりあうことができないさまざまな美容成分が配合されています。これを混じりあった状態にするのを”乳化”といい、界面活性剤は、乳化剤として乳液、日焼け止めやファンデーションなど、品質を安定させるために配合されます。

さらに、化粧水や美容液の成分を皮脂膜や角質層に浸透しやすくなるのも、この界面活性剤のはたらきによるものです。

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”天然界面活性剤”と”合成界面活性剤”について

界面活性剤を分類する方法はいくつかありますが、ここでは”天然系”と”合成系”についてお話します。

天然界面活性剤とは、植物由来など自然界のものから抽出した界面活性剤のことで、大豆や卵黄にふくまれる「レシチン」、茶葉・大豆・オリーブ・ヘチマなどにふくまれる「サポニン」、牛乳の「カゼイン」、「リン脂質」「ペプチド」などがあります。

「サポニン」の語源は、ラテン語のサボン(泡立つ)で、シャボン玉のシャボンと同じ語源だそうです。

合成界面活性剤は化学的に合成された界面活性剤のことで、原料によって「天然系合成界面活性剤」「石油系合成界面活性剤」があります。

<天然系合成界面活性剤>※()内は原料

ラウリン酸Na(ココナッツオイルやヤシ油が原料)、ショ糖脂肪酸エステル(水に溶けるショ糖と食用油脂)、ココイルグルタミン酸Na(ヤシ油)など

<石油系合成界面活性剤>

ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、スルホン酸Na、オレフィンスルホン酸、ステアリン酸PEG-25、PEG-9ジメチコン、イソステアリン酸PEG-20グリセリル、ステアリン酸PEG-2など

ここでは、一般的に石油系と考えられる成分を例示していますが、すでにお話したように、”成分の名称だけでは100%の判断はできない”というのが正解なのかもしれません。

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天然界面活性剤なら安全?

化粧品につかわれる界面活性剤についていえば、作用が強すぎて皮脂をごっそりはぎ取ってしまうようなものは、”天然” 、”石油系”、”合成”などの分類にかかわらず安全ではないことになります。

自然、合成にかかわらず、スキンケアなどの化粧品に配合される界面活性剤には、皮脂や角質層のバリア機能をこわさないことが求められます。

そのためには、肌への安全性を考えたうえで必要最低限の量を配合しなければなりませんが、”天然”より”合成”のほうがコントロールしやすいのは確かです。

UFB(ウルトラファインバブル)で汚れが落ちる

ミラブル・女性CM

UFB(ウルトラファインバブル)とは、微小なサイズの泡のこと。この泡を発生するシャワーヘッドを使えば、石鹸やシャンプーを使わずに汚れを落とすことができます。

UFBシャワーヘッド「ミラブル」のCMで、女性の顔に書いたマジックインクが、UFB(ウルトラファインバブル)のシャワーヘッドを使って消えていくのを覚えている方も多いと思います。

UFBで汚れが落ちる理由は、つぎのように考えられています。

小さい泡はマイナスの電位を持つので、プラスの電位を持つ汚れなどの有機物質と結合して、汚れを体から剥がす効果を生み出します。

「ウルトラファインバブル」FBIA規格適合・人気シャワーヘッド比較
ウルトラファインバブル(UFB)のシャワーヘッドで迷っている方のための、最新情報です。2022.5.31現在サイエンス社は、最新機種「ミラブルzero」を発売しています。読売TV「情報ライブ ミヤネ屋」で、肌に描いた油性ペンが、ウルトラファ

まとめ

界面活性剤にネガティブな印象を持たれる方が多いかもしれませんが、油分を落とす、水と油を乳化させる、美容成分を肌に浸透させるなど、天然であれ合成であれ、化粧品と切り離して考えることはできません。

化粧品が自分の肌に合うか合わないかは、界面活性剤だけでなく、他の配合成分も大きく関係しています。肌質が人それぞれ違うように、自分にあう化粧品も人それぞれ。

口コミも参考にはなりますが、できればパッチテストを忘れずに。

肌に合わない化粧品による”かぶれ”を防ぐには・簡単なパッチテストのやり方
せっかくのスキンケアで肌がかぶれてしまったのでは、本末転倒です。かゆみや赤み、ぶつぶつや水ぶくれができたり。ときには使い続けることで色素が沈着することも。 化粧品を変えたことによってかぶれが起こるケースもありますが、肌質や体質が変化したため...

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