インナードライ!間違ったスキンケアが多いのはナゼ?
連日、気温30℃を超える日が続いています。40℃近いところも。
過去の全国の最高気温ランキングでは、2020年8月17日に静岡県浜松市で41.1℃、埼玉県熊谷市でも、2018年7月23日に同じく41.1℃を記録しています。
熱中症で体調をくずす人が多いですが、わかっていても厳しい暑さへの対応は難しいですね。
自律神経には、自動的に身体をコントロールする機能があり、意識しなくても発汗によって体温調節してくれますが、部屋のエアコンや、クルマのエアコンのように、すぐに反応はできません。
発汗作用によって失われた水分は、早めに補う必要がありますが、のどが渇くなどの自覚症状が表われる前に、水分補給やカラダを休めたりする必要があります。
皮膚も同じ。
夏は、解放的な気分になり、汗をたくさんかきますから、カラダが健康になって、お肌も潤っているように錯覚しがち。
でも実は、皮膚の内部がカラカラに乾燥している状態だったりします。これが、”インナードライ”!
なんと、女性の80%がインナードライの状態と言われていますから、驚きです。
暑くなると、発汗による汗が蒸発するときの気化熱によって体温を下げようとします。同時に、奪われていく水分を逃がさないように、皮脂の分泌がうながされることで皮脂膜がつくられ、水分の余計な発散を防ぎます。
油分と水分のバランスが良い皮脂膜には、ベタベタ感がありませんが、いわゆるインナードライでは、油分の分泌量が多くなり、ベタベタした感じに。
インナードライは、直接紫外線や外気にさらされたり、ストレスや睡眠不足などが原因ですが、間違ったスキンケアによって、インナードライをさらに悪化させてしまうことも。
インナードライの特徴
つぎのような項目が当てはまる方は、もしかしたらインナードライかもしれません。
- Tゾーン(おでこから鼻筋にかけて)がベタつく
- 口の周りがカサつく
- 肌のキメが粗くゴワつく
- 毛穴が目立つ
- ベースメイクののりが悪い
- 化粧水などの肌なじみが良くない
インナードライのお肌の表面は、潤っているように見えますが、これ以上乾燥しないように毛穴が開き、じつは内側はとても乾燥した状態になっています。
インナードライは、脂性肌との共通点も多く、間違ったスキンケアをしがちなので、その違いを確認しておきましょう。
インナードライと脂性肌の違い
インナードライでは皮脂量の分泌が多く、メイクがのらない、崩れやすいなど、脂性肌との共通点も多く、脂性肌と勘違いされる方が少なくありません。
インナードライなのに脂性肌だと思い込み、洗顔などで、油分を落とし過ぎてしまうと、さらにお肌の乾燥がすすんでしまいます。
インナードライでは、油分によるテカリが部分的に生じるだけでなく、水分不足によってカサカサになるところもありますから、しっかりチェックすることが大事です。
インナードライの場合、Tゾーン(おでこから鼻筋にかけて)に油分によるテカリが生じますが、脂性肌は顔全体がベタついた感じになります。
洗顔後、10~20分ぐらいそのままにしておくと、インナードライの場合、目の周りや頬などに部分的な乾燥やつっぱり感がありますが、脂性肌ではつっぱり感は残りません。
おでこから鼻にかけてのTゾーンはベタベタなのに、頬や口周りがカサカサしていたら、インナードライかもしれません。
また、インナードライでは、お肌の水分が失われていますから、硬くカサついた感じになり、しなやかさも失われます。
インナードライと乾燥肌の違い
インナードライの場合、Tゾーンにテカリがあるなどの見た目から、乾燥していると思う方は少ないようですが、じつは皮膚の水分量はカラカラ。
乾燥肌は皮脂の分泌量も少ないため、肌の水分量が少ないのは同じですが、乾燥肌の場合、皮脂の分泌量も少ないのが特徴です。
インナードライでは、Tゾーンの脂浮きが気になりますが、乾燥肌の場合、脂浮きが無く、顔全体につっぱり感が残ります。
インナードライの間違ったスキンケア
インナードライでは、皮脂の分泌量が多いので、つい皮脂を落としたくなりますが、皮脂を落とし過ぎると、逆に水分の蒸発を防ごうとして、さらに皮脂の分泌量が増えてしまいます。
脂性肌と勘違いして、インナードライをさらに悪化させてしまうスキンケアとして、つぎのような行為が挙げられます。
- 洗浄力が強い洗顔料やクレンジングを使っている
- 顔をゴシゴシ洗う
- 頻繁にピーリングをおこなう
- あぶらとり紙を頻繁に使う
一時的にはスッキリしますが、さらにお肌の乾燥がすすんでしまいますから、悪循環に。インナードライではなくても、避けたいケアです。
インナードライのためのスキンケア
インナードライのお肌は、間違ったスキンケアをしないように心がけるとともに、化粧水と乳液をじょうずに使うのも効果的です。
化粧水は、肌に水分を与え、皮脂の分泌を整えるはたらきがあり、乳液には、お肌の水分が蒸発するのを防ぐはたらきがあります。
乳液の油分でフタをしてあげないと、せっかく化粧水で補った水分が蒸発してしまうからです。
インナードライは、小じわの原因にもなりますから、30歳を過ぎたら、美容液で不足しがちな美容成分を補うのもおすすめです。美容液は、化粧水と乳液の間で使います。
化粧水や乳液など、複数の機能をあわせもったオールインワンは、時短で忙しい方に人気ですが、化粧水と乳液それぞれを別々にして、少していねいなケアを心がけてみると良いでしょう。