ライフステージで変わるエストロゲンの分泌量 実数値は?お肌には?
更年期になると、女性ホルモンの分泌量が大きく減少することで、カラダに不調を感じる女性が多くなります。
いわゆる更年期障害ですが、いったい女性ホルモンの量ってどれくらい変化するのか気になりますよね。
女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類あり、月経周期に合わせて大きく増減するグラフを目にします。
”美のホルモン”といわれるエストロゲンは、「卵抱期」から「排卵期」へかけてピークを迎え、黄体ホルモンのプロゲステロンは、「排卵期」から「黄体期」へかけてピークをつくります。
「卵抱期」⇒「排卵期」⇒「黄体期」が、一つのサイクルとして1回の月経周期になるわけです。
よく目にする女性ホルモンの変化のグラフですが、エストロゲンの分泌量が大きく変わる様子がわかりますが、実際の量を知る機会は少ないと思います。
一言でエストロゲンといっても3種類ありますので、まず先に紹介しておきます。
●E1(エストロン)
●E2(エストラジオール)
●E3(エストリオール)
この3種類のエストロゲンは、おもに卵巣でつくられますが、閉経後の女性の場合 E1(エストロン)は体の脂肪組織や筋肉内で作られます。
体脂肪が多いほどE1(エストロン)は多くなりますから、多少脂肪がついていたほうが、女性は美しい?
エストロゲンの分泌量の変化
3種類のエストロゲン、E1(エストロン)、E2(エストラジオール)、E3(エストリオール)の分泌量の変化について、尿中検査の1日当りの基準値を紹介します。
特殊検査をおこなっている臨床検査のリーディングカンパニー・株式会社エスアールエルの資料を編集したものです。
この表には「更年期」以降の数値はありませんが、エストロゲンの分泌量の変化がよくわかります。
単位は ?(マイクログラム)で、100万分の1グラムです。
<E1(エストロン)>
<E2(エストラジオール)>
<E3(エストリオール)>
非妊婦では、卵胞期、排卵期、黄体期で変化がありますが、妊婦の場合、ケタ違いに数値が大きいことが分かります。
妊娠周期がすすむにつれて、分泌量が増加。
それにしても、3種類のエストロゲンの各周期の基準値に、かなり幅があることが驚きです。
もし、「非妊婦」と「妊婦」をグラフで比較しようとすれば、非妊婦が限りなくゼロに近くなってしまうでしょう。
なかでも、E2(エストラジオール)は更年期や閉経期で数値が低くなり、更年期症状と深く関係しています。
それぞれのエストロゲンの役割についてここでは詳しく説明しませんが、女性にとって女性ホルモンがとても重要であることがわかります。
エストロゲンと線維芽細胞
エストロゲンは、線維芽細胞のレセプターにはたらいて、肌の弾力やハリ・ツヤをつくりだすコラーゲン・エラスチンなどの美容成分を産生します。
更年期を過ぎれば、更年期特有の症状は和らぎますが、一方ではエストロゲンの減少により女性らしい肌をつくる成分が減少し、シミ・シワが多くなっていくわけです。
たとえエストロゲンの量が多くても、皮膚の線維芽細胞が元気でなければ、コラーゲンなどの美容成分が十分産生されないことになります。
線維芽細胞の活性化
年齢とともに、エストロゲンの分泌量だけでなく、線維芽細胞のはたらきが衰えていきますから、閉経後のお肌は急速に老化が進むことに。
いったん痛めた肌は、高齢になるとなかなか元へは戻せません。
シミ・シワのケアは中高年から、と思っている方も多いですが、肌トラブルを減らすためには、若い時から早めにスキンケアを始めるのがポイント!
美容ドリンクには、線維芽細胞にはたらく成分を配合したものがいろいろありますので、ぜひ試してみてください。