「ノンコメドジェニックテスト済み」スキンケア化粧品・ニキビへの効果は?
スキンケア化粧品には、”ノンコメドジェニックテスト済み”と表示されたものがあります。
ノンコメドジェニックとは、non(ノン)comedo(コメド:ニキビの初期状態)geneic(~に適した)のこと。つまり”ニキビができやすい成分をふくんでいない”との意味。
裏を返せば、化粧品の配合成分のなかには、ニキビができやすいものがあるということでしょうね。メイクでニキビをかくしたいという気持ちもよくわかりますが、メイクそのものが肌への負担になってしまうことも。
できればメイクをしないほうが良いのですが、仕事やプライベートでは、どうしてもメイクが必要になることが少なくありません。つまり、QOL(生活の質)を高めるため。そんなときの化粧品選びの基準の一つが、ノンコメドジェニックかどうかということになります。
ノンコメドジェニックテストとは
ノンコメドジェニックテストは、ニキビが出来にくい「ノンコメド処方」であるかをどうかを判定する試験のことです。
化粧品によって、にきびが悪化したり、コメドが出来やすくなる可能性があると言われていますが、化粧品に含まれる油分の全てがコメドをできやすくするわけではありません。
ノンコメドジェニックテストでは、皮脂腺が多く分布している背中を利用して、対象の化粧品を繰り返し塗布し、 最終的に、組織学的な検査によってコメドが形成されているかどうかを確認しているようです。
化粧品の配合成分には油分が多くつかわれていますから、ノンコメドジェニックテスト済みであることを確認することは、ニキビができやすい体質・肌質の方が化粧品を選ぶときの重要なチェックポイントということになります。
ニキビに関する日本皮膚科学会のガイドライン
日本皮膚科学会のガイドライン「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」では、女性のQOL改善に関連して、”ノンコメドジェニック済み”の化粧品の使用を推奨しています。
尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)というのが、ニキビのこと。
ガイドラインでは、QOL改善を目的として、化粧(メイクアップ)指導を行うことを選択肢の一つとして推奨していますが、低刺激性でノンコメドジェニックな化粧品を選択するなどの配慮が必要であると解説しています。
ニキビの改善には、あまりメイクはおすすめできませんが、仕事やお付き合いなど、メイク無しでは女性のQOL(生活の質)は考えられないということでしょう。
ニキビへのスキンケア化粧品の効果について
日本皮膚科学会のガイドラインでは、メイクだけでなく、もちろんスキンケア化粧品の使用についても説明があります。ここで痤瘡(ざそう)とあるのは、ニキビなど、キズやケガのこと。
痤瘡(ざそう)患者のスキンケアに、痤瘡用基礎化粧品の使用を選択肢の一つとして推奨する
簡単に言うと、ニキビについても、スキンケア化粧品をつかうことが推奨されていることになります。ただし、つぎのような点に注意したようが良いのは、メイクと同ですね。
- 低刺激性であること
- ノンコメドジェニックであること
もちろん、患者さんへの使用試験が報告されているスキンケア化粧品を使っていただきたいことはいうまでもありません。
まとめ
ニキビでお悩みの方にとって、肌への刺激が少なく、”ノンコメドジェニック済み”のスキンケア化粧品を選ぶことは、ニキビの改善にもつながると考えられます。
この記事では医学用語をそのまま使っていますが、本気でニキビ対策を考えるなら、化粧品を選ぶときの理解を深めていただきたいからです。
また、日本皮膚科学会のガイドラインによれば、ノンコメドジェニックな保湿剤を使うことにより、皮膚の刺激症状が和らぎ、結果的に副作用による治療脱落者が減少したとのエビデンスもあるようです。
低刺激は実際に使ってみなければわかりませんが、ノンコメドジェニックについては、スキンケア化粧品に記載がありますので必ず確認してください。