美のホルモン「エストロゲン」更年期過ぎたらどこで作られる？
女性ホルモン更年期になると、心身の不安定な状態を”更年期のせい”にしますけど、アキラメていませんか？
現実を素直に受け入れるのも一つの方法ですが、心身の不調が日常生活にも影響するようになると、さすがにそのままというわけには・・・。
一般的な更年期障害として、次のような症状が挙げられます。
＜身体的症状＞
のぼせ、ほてり、発汗、冷え性、頭痛、めまい、腹痛、腰痛、肩こり、睡眠障害、湿疹
＜精神的症状＞
抑うつ、不安、意欲低下、記憶力減退、食欲不振
これらの症状は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量の変化が関係しています。
更年期を過ぎて、エストロゲンの分泌が減少した状態で安定してくれば、その後、更年期の症状は徐々に回復すると言われますが・・・。
下図が、女性ホルモン「エストロゲン」の年代による変化です。
※引用：エクオール宣言公式サイト
エストロゲンは「美のホルモン」と呼ばれるように、女性さしさを維持するための大事な女性ホルモン。
更年期を過ぎ、つらい症状が治まったとしても、女性の美をつくりだすなど、さまざまな働きがあるエストロゲンが減るのは、少し寂しさを感じます。
おもに卵巣でつくられるエストロゲンですが、近年、卵巣以外でもつくられることが、海外の研究で報告されているようです。
また、エストロゲンに似たはたらきがあるといわれる成分「エクオール」は、女性の”ゆらぎ”をサポートしてくれますから、エクオール配合のサプリメントを試してみるのも一つの方法です。
更年期とは
更年期とは、閉経（月経が見られなくなる）前後の５年間、合計１０年間のことです。
一般的には45歳～55歳と言われますが、40歳で閉経する人もいれば、50歳過ぎても月経がある人もいるので、かなり個人差があります。
最近では、早く思春期が始まる女性が増えて、更年期の年齢が下がっているとも言われます。
エストロゲンの減少で女性らしさが・・・
エストロゲンはおもに卵巣でつくられ、思春期になると急激に分泌量が増えることで、女性らしい体つきになってきます。
女性の第二次性徴では、女性らしい骨格、乳房の発達、皮下脂肪がつくことで、妊娠・出産・保育に適した体になるわけです。
※引用：エクオール宣言公式サイト
しかし、更年期を過ぎて、エストロゲンの分泌が低い状態で安定してくると、「骨粗しょう症」「心血管系疾患」「認知症」の原因になるようです。
さらに、皮膚のハリや弾力が失われ、シミやシワなどが出てくるのも、エストロゲンの分泌量の減少が関係していることが知られています。
エストロゲンをつくるのは卵巣だけじゃない！
おもに卵巣でつくられる女性ホルモンのエストロゲンは、卵巣の機能の低下に合わせて、その分泌量が減少。
閉経後は、副腎と脂肪組織がエストロゲン分泌に重要な役割を担うことになります。
さらにエストロゲンの産生には、線維芽細胞も関係しているようです。
線維芽細胞にもエストロゲン産生作用？
女性ホルモン「エストロゲン」は、皮膚の真皮層にある線維芽細胞などに働いて、皮膚の生理機能に重要な役割を果たしています。
線維芽細胞は、肌の弾力やハリをつくりだす「コラーゲン」「エラスチン」などを産生していますから、エストロゲンの減少が肌トラブルの原因に。
この線維芽細胞にも、エストロゲンの産生作用があるとの報告があります。
漢方薬で知られるクラシエのレポート「化膿性皮膚疾患に対する十味敗毒湯の作用機序の検討」には、次のような記述があります。
1990年に、皮下の線維芽細胞によりエストロゲンが産生されることが海外で報告され […]
つまり閉経後も、線維芽細胞をしっかりケアすることで、結果的にエストロゲンを産生し、女性らしさを維持する可能性があるということです。
真皮層の線維芽細胞へのケアは体の内側から
真皮層にある線維芽細胞は、お肌の外側からでは十分なケアができません。
高価な美容成分を配合した美容液でも、薬機法上、その効果は皮膚の角質層までとされています。
食事でコラーゲンを摂る方もいらっしゃいますが、コラーゲンは一度アミノ酸に分解されてから体内に吸収されるため、そのままお肌のコラーゲンになるわけではありません。
エストロゲンの産生にかかわる線維芽細胞へのケアは、コラーゲンペプチドやL-システインなど、線維芽細胞にはたらく成分を配合したサプリメントなどによる、体の内側からケアが効果的と言えるでしょう。
